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Posted by なぎさ - 2009.05.20,Wed
「な、何の話を…」
「君は何も知らない。何も覚えていない。だから余計に気に食わない。僕のことなど覚えていないだろう?」
笑みが消え、刺すような視線で見られて思わず恐縮してしまう。知らない。彼など、知らない。それに、知りたくないと頭のどこかで自分が叫ぶ。
どうしてまったく自分と全く同じ容姿をしている?
どうして綱吉が彼の腕に抱かれている?
「むかつくんですよねぇ…綱吉が君のことを気にする度に…」
腕に抱いた綱吉の頬に軽く口づけを落とすと、骸は静かに綱吉を地面に横たえた。苦しそうに喘ぐ綱吉は、地面に降ろされると同時に身体を丸める。小さく震える彼の身体は、どう見ても正常ではない。
「君…、綱吉くんに何したんですか…?」
「おやおや。君は自分の心配をしたほうがいいんじゃないですか?」
ニヤリと口端をつり上げた漆黒のマントを羽織った骸は、ゆっくりと立ち尽くしている骸の方へと歩を進める。本当にすぐ目の前で止まった彼は、身長もまったく同じ、顔も、まったく同じ…双子かと錯覚するほど酷似している。ただ、ただ一つ違うのは、目の前の彼の右目だけが血のように紅いということ。それと服装以外は何もかもが一緒のように思えた。
「ここ、綱吉にやられたんですか?」
「…っ!」
首筋をつうと撫でられて、ゾクリと背中に悪寒が走る。そこは、ちょうど綱吉に付けられた二つの赤い点がある場所。
「やっぱりむかつきますね。死んでください」
その顔からすとんと表情が抜け落ちる。深紅と群青がスッと細められる。自分に向けられる、殺気。

…本気だ。

逃げなければ死ぬと悟ったが、身体は金縛りに遭ったかのようにピクリとも動かなかった。そう、一番始めに綱吉に襲われた時と同じ…
しかしその時とは恐怖の格が違いすぎる。

…死ぬ。

長く鋭利な爪が首元へと伸びる。グッと力を込められた瞬間、死んだと、思った…

「駄目…っ!」
「…っ!?」
しかし実際には短くて浅い赤い線が引かれただけ。首に走ったピリッとした痛みは、目の前の急激な展開のせいでほとんど現実味を帯びて感じられなかった。
目前に飛び込んできた、ハニーブラウン。
彼、綱吉は、肩で息をしながらもしっかりと骸の手を振り払い、対峙する二人の間に割り込んでいた。
「骸は…殺させない…!」

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Comments
全然関係ないけど
プロはすごいのぅ

http://suppoco.img.jugem.jp/20090515_649036.gif
Posted by アプロ - 2009.05.21,Thu 21:25:52 / Edit
ふぉおっ!
か、かわええ///(;´Д`)
Posted by なぎさ - 2009.05.21,Thu 21:41:18 / Edit
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