Posted by なぎさ - 2009.05.19,Tue
「…で?今日は何でまた?」
自室に戻るなり着替えの服を抱えてすぐさま綱吉の部屋に駆け込んできたツナに、綱吉は半ば呆れた視線をやる。
「これからある法学の勉強やりたくない。あと綱吉はこれから雲雀さんと実技の授業。うん、一石二鳥」
「…や、それ俺が一石二鳥じゃないだろう。むしろ、二石零鳥みたいな」
「お願い綱吉変わってぇー!!」
ひしと抱きつかれて頼まれれば、断ることなど出来ない。
そう、王子と姫としての立場を変われと言っているのだ。
双子であるならではの、裏技。今まで何回もやっているが、ほとんどばれたためしはない。…一部を除いて。
しぶしぶ了承した後、で、いったい何でだと再び問えば、ツナは綱吉に抱きついたまま顔をあげた。その表情は…いつものぽやんとしたツナではない。
「やられたからやりかえす」
「は…?」
「雲雀さんの顔に一発叩き込んでやんないと気がおさまらない」
何か物騒なことを言っている、この子は。
綱吉の背にツゥと何か冷たいものが伝う。
どうやら先ほどの椅子の件を言っているらしい。確かにあのときは綱吉が助けなかったらツナは少々怪我をしていたかもしれないが…
「…雲雀相手に大丈夫なのか?」
「さぁ…?でも、やられっぱなしは性に合わないし」
ツナの顔に傷でもついたら大変だと心配する綱吉をよそに、ツナはニヤリと笑みを浮かべる。
「そんじゃ、急いで綱吉っ!また骸でも来たら大変」
引っ付いていた綱吉から離れ、すぐさまその場で服を脱いで着替えを始めたツナに綱吉が苦笑いを浮かべる。
「…で?俺は何を着れば?」
綱吉の部屋のクローゼットから手頃な服を引っ張り出したツナがこちらに向かってニコリと笑みを投げかけてくる。
「そこにあるオレが持ってきたヤツ!」
「…これ、ね……」
床に放置してある服を持ち上げてみれば、ツナが普段着ているものよりも明らかにフリルの多いドレス…
綱吉が一瞬固まったのを知ってか知らずか、ツナは綱吉と同じように髪を後ろで一束ねにしながら綱吉のほうへ寄ってくる。
「それさ、絶対綱吉に似合うと思うんだっ。あ、髪結うから早く着ちゃって!」
さすがにツナに脱がされるのもアレなので、服に手をかけようとするツナを制して慌てて自分でドレスに着替える。似合うも何も、同じような顔なのだからその言い方はおかしくないかと思うがツナのほうをちらりと見ても自分の発言に何の疑問も持っていない様子。綱吉は諦めて、とりあえず後ろで一つに束ねてあった髪をほどいた。
「じゃ、いつも通りで…!お昼になったら戻ろっ」
器用に綱吉の髪を編み込みながらツナが言う。昼までこのままかと内心ため息をつきつつ、へますんなよ、と小さく呟けば、ツナは、当然!と言って再びニヤリと笑った。
「はぁ…」
重い服に少々げんなりしながら法学の先生の部屋へと向かう。あまりしゃべるとボロが出るので、必要最低限以外は口を開かない。それが暗黙の了解。
綱吉は長い廊下をのろのろと歩きながら再度ため息をついた。
ツナが変わってくれと言った雲雀との授業。はっきり言って…綱吉はその授業で無傷で済んだ試しがない。綱吉との二人がかりでの戦闘なら話は別だが…
…なんだか物凄く心配になってきた…
悶々と考えながら歩いていたせいだろうか。後ろにそっと近づく気配にも全く気づかなかった。
「ツナくーんっ」
「っ!?」
いきなり後ろから抱きしめられて、綱吉は驚いて首だけをまわして後ろを振り返った。声も出せないほどの驚きようで口をパクパクさせるだけの綱吉を見て、おや、と首を傾げたのは…
「おや、綱吉くんのほうでしたか」
骸だった。
自室に戻るなり着替えの服を抱えてすぐさま綱吉の部屋に駆け込んできたツナに、綱吉は半ば呆れた視線をやる。
「これからある法学の勉強やりたくない。あと綱吉はこれから雲雀さんと実技の授業。うん、一石二鳥」
「…や、それ俺が一石二鳥じゃないだろう。むしろ、二石零鳥みたいな」
「お願い綱吉変わってぇー!!」
ひしと抱きつかれて頼まれれば、断ることなど出来ない。
そう、王子と姫としての立場を変われと言っているのだ。
双子であるならではの、裏技。今まで何回もやっているが、ほとんどばれたためしはない。…一部を除いて。
しぶしぶ了承した後、で、いったい何でだと再び問えば、ツナは綱吉に抱きついたまま顔をあげた。その表情は…いつものぽやんとしたツナではない。
「やられたからやりかえす」
「は…?」
「雲雀さんの顔に一発叩き込んでやんないと気がおさまらない」
何か物騒なことを言っている、この子は。
綱吉の背にツゥと何か冷たいものが伝う。
どうやら先ほどの椅子の件を言っているらしい。確かにあのときは綱吉が助けなかったらツナは少々怪我をしていたかもしれないが…
「…雲雀相手に大丈夫なのか?」
「さぁ…?でも、やられっぱなしは性に合わないし」
ツナの顔に傷でもついたら大変だと心配する綱吉をよそに、ツナはニヤリと笑みを浮かべる。
「そんじゃ、急いで綱吉っ!また骸でも来たら大変」
引っ付いていた綱吉から離れ、すぐさまその場で服を脱いで着替えを始めたツナに綱吉が苦笑いを浮かべる。
「…で?俺は何を着れば?」
綱吉の部屋のクローゼットから手頃な服を引っ張り出したツナがこちらに向かってニコリと笑みを投げかけてくる。
「そこにあるオレが持ってきたヤツ!」
「…これ、ね……」
床に放置してある服を持ち上げてみれば、ツナが普段着ているものよりも明らかにフリルの多いドレス…
綱吉が一瞬固まったのを知ってか知らずか、ツナは綱吉と同じように髪を後ろで一束ねにしながら綱吉のほうへ寄ってくる。
「それさ、絶対綱吉に似合うと思うんだっ。あ、髪結うから早く着ちゃって!」
さすがにツナに脱がされるのもアレなので、服に手をかけようとするツナを制して慌てて自分でドレスに着替える。似合うも何も、同じような顔なのだからその言い方はおかしくないかと思うがツナのほうをちらりと見ても自分の発言に何の疑問も持っていない様子。綱吉は諦めて、とりあえず後ろで一つに束ねてあった髪をほどいた。
「じゃ、いつも通りで…!お昼になったら戻ろっ」
器用に綱吉の髪を編み込みながらツナが言う。昼までこのままかと内心ため息をつきつつ、へますんなよ、と小さく呟けば、ツナは、当然!と言って再びニヤリと笑った。
「はぁ…」
重い服に少々げんなりしながら法学の先生の部屋へと向かう。あまりしゃべるとボロが出るので、必要最低限以外は口を開かない。それが暗黙の了解。
綱吉は長い廊下をのろのろと歩きながら再度ため息をついた。
ツナが変わってくれと言った雲雀との授業。はっきり言って…綱吉はその授業で無傷で済んだ試しがない。綱吉との二人がかりでの戦闘なら話は別だが…
…なんだか物凄く心配になってきた…
悶々と考えながら歩いていたせいだろうか。後ろにそっと近づく気配にも全く気づかなかった。
「ツナくーんっ」
「っ!?」
いきなり後ろから抱きしめられて、綱吉は驚いて首だけをまわして後ろを振り返った。声も出せないほどの驚きようで口をパクパクさせるだけの綱吉を見て、おや、と首を傾げたのは…
「おや、綱吉くんのほうでしたか」
骸だった。
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Comments
無題
新しく載ってたREBORN!のしゅごキャラパロのやつ見てみたんだけどね、
超良い!!おもしろい!!!
ジョットとかもう…(笑
京子もよかった!
次回作も楽しみにしてるね!
あとなぎさ家シリーズも(笑
「まだかな、まだかな♪」
ってしてたりしてます。
超良い!!おもしろい!!!
ジョットとかもう…(笑
京子もよかった!
次回作も楽しみにしてるね!
あとなぎさ家シリーズも(笑
「まだかな、まだかな♪」
ってしてたりしてます。
見てくれてありがとうです!
いや、なんかあれは…残念な感じなんだけど…いろいろと…
ちょっとでも楽しんでもらえたのならよかったですvvv
次回作はいつ出来るか不明なんだけど…(とりあえず小説書かなきゃなので)またそのうちに続きアップするかもしれないので、そのときはまた見てやってくださいな(´ω`)
ちょっとでも楽しんでもらえたのならよかったですvvv
次回作はいつ出来るか不明なんだけど…(とりあえず小説書かなきゃなので)またそのうちに続きアップするかもしれないので、そのときはまた見てやってくださいな(´ω`)
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