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Posted by なぎさ - 2009.05.21,Thu
「っ!」
抱きしめられたままの体勢で綱吉がキッと骸を睨む。顔が熱い気がするのは…多分気のせいだ。気のせいに違いない。絶対に気のせいだ。
「な…んでいつも分かるんだ…?」
毎度のことながら恥ずかしすぎる…
「そりゃあ他でもない大好きな君たちのことですからねぇ」
さらりと笑顔で言った骸を再度睨めば、骸はニヤリと笑って先ほどよりも強く抱きしめてくる。
「…反応、ですよ」
「…?」
「ツナくんだったら間髪容れず拳が飛んできますからね。綱吉くんだと、一瞬固まるんですよ。今日はいつもに増して酷かったですけど。気づいてました?」
「…分かった。今度から間髪容れず殴ってやる」
遠慮しますよ、と呟くと同時に身体を後ろに引いた骸の顔面スレスレを、綱吉の拳が通り過ぎる。
「避けるなよ」
「避けますよ」
小さく舌打ちした綱吉に、骸は「おお怖い」とまったく怖がる素振りも見せずに言う。
「それに、雰囲気で分かります。顔も似てますがまったく同じではないですし」
「そう…」
たまにこういう骸の何気ない一言が嬉しかったりする。
ばれても困るのだが、やはり誰も違いを分かってくれないというのは寂しい気がするから…
そんなこと絶対に骸には言わないが。
くるりと骸に背を向けて歩みを再開すれば、後ろから骸が不思議そうに尋ねてくる。
「ちなみにツナくんはどこで何を?」
「…雲雀をぼこりに行った」
「は!?」
可愛い顔に傷でもついたらどうするんですか!と顔を青くする骸に、先ほど同じことを思った自分を重ね合わせて少々苦い気持ちになる。
踵を返そうとした骸の服を、綱吉はがっちり掴んでいた。
「行くなよ。ツナの邪魔をするなら許さない」
「ですが…っ」
「死ぬ気になったツナは強い。骸も知ってるだろ?」
行っても逆に巻きぞい喰らうだけかもよと言われて、骸はようやく納得したようだった。
「ってことで、ちょっとつきあえ骸」
「はい?」
「法学の授業。おまえ臨時講師やってよ。あの先生の話つまらないんだよ…」
そう言えば、骸は一瞬怪訝そうな顔をしたもののすぐにニヤリと嫌な笑みを浮かべた。しょうがないですねぇ、と含みのある声音で呟く。あんまり調子にのるなよと軽く睨むが、骸はクスクスと笑うだけだった。

面白くない。……いろいろと。

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