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Posted by なぎさ - 2009.09.04,Fri

なかなか書き終わらない…
この次の話からなんか痛い感じになりそうです…うぅ…

とりあえず今書いたところまで…


双子ツナツナ王室パロ2! ③


「雲雀さんのばかぁああっ!!」
ツナは踵を返すと敵がいる方とは逆方向へ向かって走り出した。左足が地面を蹴る度にズキズキと痛みが走る。だが、走れないほどではない。

"どっちが出口だ…?"

知らない場所で逃げ回っていて出口などそう簡単にたどり着けるはずがない。
しかも、先程から窓が一つも見あたらない。

"窓があれば何階だろうと飛び出してやるのにっ"

どうやらここは地下らしい。とりあえず上に行かないことには何も始まらない。が、どうやら簡単に上へは行かせてもらえないらしい。
ツナの行く先々で敵が待ち構えていたように出てくる。全然きりがない。しかも先程から…なんだかうまく誘導されているような嫌な感じがするのは気のせいだろうか。
しかしだからと言ってどうすればいいかなど分からない。止まって考えている暇などない。目の前の敵の攻撃をかわして反撃して前に進むだけで精一杯なのだ。
そのとき、走り込もうとしたT字路の両側から敵が同時に出てきた。
「どけぇええぇええっっ!!」
右側から出てきた敵は右手でなぎ倒し、左側から出てきた敵は無意識に左足を振り上げて…そこでハッと我に返った。

"しまっ…"

が、遅かった。そのままの勢いで一人の敵の鳩尾に蹴りを入れた。思い切り。体重をかけて。
「っ!!!!」
地面に足をついた瞬間に左足首に電流が走ったかのような衝撃と、次いでナイフで斬りつけられたような痛み。自分でとどめをさしてしまった。
自分を罵倒するが時既に遅し。次の瞬間にはバランスを崩して床に倒れ込んでいた。
「…ぁ…ぐっ…」
敵は、ツナが蹴りを入れた相手はツナより先に倒れていたものの、まだまだいるのだ。
立たなければと思うが、足は麻痺してしまったのかのように力が入らなかった。

"やられる…"

朦朧とする頭でそう感じた瞬間、目の前にいたはずの敵が遠くに吹っ飛んだのが目の端に入った。次いで、「ぐあっ」とか「がっ」とか痛そうな声。
何が起こっているのか理解できずに倒れたままぽかんとなっていると、不意に身体が浮いた。
「…は、れ?」
抱き上げられたのだと気づくのに1秒。
相手の顔は見えなかったが、目の前のドアが開いているのは目に入ってきた。ここから出てきたのだろうか。でも、なんで?
「あーあ、ぼろぼろじゃん」
楽しそうな声が自分にかけられているのだと気づくのにさらに2秒。
「なっ、なななっ…!」
ツナはやっとこさ状況を把握すると自分を抱き上げる男を見上げた。知らない男。多分、…知らない。
「やっほ~王子サマ。ゴメンね手荒なマネしちゃって」
「誰だおまえ…」
男は更に笑みを深めると、半分睨むように見てくるツナを抱え直してドアが開けっ放しだった部屋へと足を踏み入れた。
「…っ、さ、ま…!」
「君たちに任せてたら殺しちゃいそうだし。僕が預かるよ。問題ないよね」
理不尽に床に転がされた先程の敵が、唸るように何か言いながらツナを抱える男に必死で手を伸ばす。しかし男は冷たくそいつを一瞥しただけだった。
無情にもドアは閉められて、後一帯には死屍累々とした光景だけが残された。



「…は、なせっ!!」
「はいはい、離してあげるよ」
男は抱えていたツナを軽くベッドへと放り投げた。
柔らかいベッドに顔からダイブしてぶっとなったツナを、男は楽しそうに見る。しかしそんな楽しそうに見られてもツナ自身が楽しいわけがない。
「何のつもりだよ、おまえ」
助けてくれたのだろうか。いや、そんな訳がない。
顔を上げてそいつを再び睨み付ける。起き上がろうにも気力がなかった。額に灯っていた炎もいつの間にか消えてしまっていた。
相手は変わらずにニコニコと真意の掴めない笑顔をこちらに向けてくる。
コイツからはやばい感じがする。先程かかってきた誰よりも。
「いやいや、実はさっきまで全然興味なかったんだんだけどさ、まぁ、君の戦いっぷりを見て気が変わったっていうか?」
「…?」
「まだ薬も抜けきってないはずだし、ホントは立ってるのもやっとなくらいふらふらなんだろ?どうやら負傷してるみたいだしね。なのにあそこまでやれるなんて…興味が湧くのも仕方ないよね」
嫌な汗が背中を伝う。もはやその張り付いたような笑顔からは恐怖しか生まれてこなかった。
男がベッドのほうへと歩み寄ってくる。こちらに手を伸ばしてくる。
「やめ…さ、触るなぁっ!!」
腕を振り上げて伸ばされた手を振り払えば、男は一瞬ぽかんとしたが次の瞬間先程とは一転してニヤリと嫌な笑みを浮かべた。
「そう言われると触りたくなっちゃうよねぇ…」
「や、やめっ…やだっ…!」
男はツナの腕を拘束すると、遠慮無くツナの服の襟元を広げる。無遠慮に身体に触れるその男から何とかして逃れようと藻掻くが、身体に全然力が入らず力ない抵抗しか出来ない。
「ひっ…」
触れられたところから悪寒が伝染して体中に広がる。
気持ち悪い。
恐怖といろいろで目尻に何か熱いものがこみ上げてきた。
骸に触れられたからってこんな風には感じない。
綱吉に触れられたら尚更。
「やだっ、むく、ろっ、骸ぉー!!」
綱吉の名前を叫ばなかったのはせめてもの理性だった。
今の自分は綱吉。ツナじゃない、綱吉なのだ。
「誰それ?君の男?おっかしぃね~。だって君は男だろ?あ、でも…」
舐めるように見られて思わず顔ごと背けて視線から逃げる。が、次の言葉を聞いた瞬間反射的に振り返ってそいつを見ていた。

「さっき抱っこした時も思ったけど、男ならこんなに身体柔らかくないよねぇ」


【続きます】
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