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Posted by なぎさ - 2010.06.05,Sat
「でさぁ、いないんだよ!髀子ちゃんと一樹と信二が!助けてくれ!」
「あー、うん…」

ある部屋の前。
ジョットはドアから部屋の中にまで身を乗り出して必死に懇願中だった。
サンサニーは部屋で筋トレをしていたが、他の人の部屋はもぬけの空だったのである。
早起きなのはいいことだが今回に限っては全然よろしくない。
とりあえず、会話の流れで分かるがここは泰夫の部屋である。
案の定寝ていた泰夫を叩き起こして今に至る訳だが、いきなり起こされた泰夫は相当機嫌がよろしくない。
顔は相変わらずぼけーっとしているが内心舌打ちしているのは間違いなかった。

「寿司…」
「え?」
「昼…寿司…」
「分かった!奢る!奢るから!!」
「……ん」

泰夫は無表情で頷くと、パジャマのポケットから式神の札を3枚取り出した。
軽く息を吹きかければ、それはたちまち命ある狼へと形を変え、そのまま開いたドアの隙間から外へと飛び出していった。
何度か見ているが、いったいどういう仕組みになっているのか全くもって分からない。
一瞬で曲がり角に吸い込まれていった式神たちを目で送ると、ジョットはありがとう、と泰夫に深々と頭を下げた。

「一応すぐに戻るようにってことだけ伝えるようにしたけど、それでよかったよね?…まぁ、あいつらがすぐに帰ろうとするかまでは俺には分からないから帰ってこなくても文句はなしで」
「ああ、十分だよ。ありがとう」

あとは集まってくれるのを待つしかない…
それじゃあ、と言って去ろうとしたジョットだが、泰夫は靴を履いて部屋から出てきた。

「…?どっか出かけるのか?」
「そのままジョットの部屋にいる」








「で、帰ったらおまえがいるわけだ」
「酷いです家康くん!泰夫を連れ込んで何しようってんですか!?
「ほぉ…ベッドでスタンバイしてるお前は何もするつもりがなかったと…?

出るときに鍵はかけた。そして今も確かに鍵をあけた。
しかしドアを開けた向こうにはベッドに寝そべる隼の姿があった。
もう驚かない。…と思っていたがやはり心臓にきた。心臓に悪い。
軽く隼を睨んで部屋に入れば、隼はベッドから起き上がって「おかえりなさい」と笑いかけてきた。
後ろからのぞき込んできた泰夫が訝しげな視線を送ってくるが、それには違う違うと小さく首を振って否定する。
勘違いも甚だしい。

「おまえさっき帰っただろ。なんでまたいるんだよ」
「おや、9時集合でしょう?ちょっとくらい早めに来てもいいじゃないですか」
「まだ一時間以上あるんだけどな」

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