Posted by なぎさ - 2007.05.11,Fri
注意)これはサイトで更新中のリボーンの小説の続きです。はじめから読みたいという方は本編をどうぞ。
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「・・・・そう。俺はボンゴレの血を受け継いでる。でも・・・・もう王子じゃない・・・・」
「・・・・?」
「俺は城を出たんだ・・・・みんな死んじゃったんだっ・・・・・ひっく・・」
肩を震わせて泣き始めたツナの肩をそっと抱くと、骸は優しくツナの顔をのぞき込んだ。
「何があったんですか?」
ツナの脳裏にあの惨劇がよみがえる。
まるでついさっきのことのように・・・・・
部屋に近づいてくる足音。
家臣の叫び声。断末魔。刃が肉を絶つ嫌な音。血のにおい。
ツナがパニックに陥っている中で、手を引いて外まで連れ出してくれた獄寺。
しかしその途中で獄寺とも離れてしまった。
『行ってください、10代目。ここは俺が食い止めますから。』
自分のことは心配するなと言っていつものようにニカッと笑った獄寺。
そこから彼のことは分からない。
振り返らずに走ったから。
広すぎる庭の樹木の間を走り抜けている時に、バジルに呼び止められた。
リボーンも一緒にいて、いつになく緊張した面持ちで銃を出していた。
『これを・・・』
そう言って差し出された一つの箱とひとそろいの服。
『城から出てください、そして生き延びてください。』
『バ、バジル君・・・』
そこから声がしたぞ、と足音が近づいてくる。
『早く準備を・・・見つかったら終わりです。』
『みんなは、みんなはどうするの!?』
『あなたが生き延びることがみんなの願いだということを忘れないで。』
『行くぞ、ツナ!!』
リボーンにせかされてそこでバジルとも別れた。
泣きながら走った。
9代目が殺されるところを目の当たりにしたのだから。
そして自分はみんなを見捨てて逃げている。
「きゅ、9代目が殺されて・・・、他のみんなもどんどん殺されていって・・・、獄寺君もっ、バジル君も、・・・リボーンも・・・今生きてるのかも分からない・・・」
「・・・今あなたは何から逃げているんですか?」
「そ、それは・・・追ってくる・・・俺を殺そうとしてくる人たち・・・っから・・・うっ・・ひっ・・ぅ」
吐き気を抑えてか、手を口にあてて泣き崩れるツナを少し困ったように見ると、骸は優しくツナの頭をポンポンとたたいた。
「いくらでも泣いていいんですよ。・・・これからは泣いている暇さえもなくなるでしょうから・・・」
「うぅ・・・あうっ、うああぁぁぁぁっっっ・・・」
「泣き終わったら覚悟を決めてくださいね・・・」
ツナに聞こえないようにそう呟くと骸は疲れたように目を閉じた。
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「・・・・そう。俺はボンゴレの血を受け継いでる。でも・・・・もう王子じゃない・・・・」
「・・・・?」
「俺は城を出たんだ・・・・みんな死んじゃったんだっ・・・・・ひっく・・」
肩を震わせて泣き始めたツナの肩をそっと抱くと、骸は優しくツナの顔をのぞき込んだ。
「何があったんですか?」
ツナの脳裏にあの惨劇がよみがえる。
まるでついさっきのことのように・・・・・
部屋に近づいてくる足音。
家臣の叫び声。断末魔。刃が肉を絶つ嫌な音。血のにおい。
ツナがパニックに陥っている中で、手を引いて外まで連れ出してくれた獄寺。
しかしその途中で獄寺とも離れてしまった。
『行ってください、10代目。ここは俺が食い止めますから。』
自分のことは心配するなと言っていつものようにニカッと笑った獄寺。
そこから彼のことは分からない。
振り返らずに走ったから。
広すぎる庭の樹木の間を走り抜けている時に、バジルに呼び止められた。
リボーンも一緒にいて、いつになく緊張した面持ちで銃を出していた。
『これを・・・』
そう言って差し出された一つの箱とひとそろいの服。
『城から出てください、そして生き延びてください。』
『バ、バジル君・・・』
そこから声がしたぞ、と足音が近づいてくる。
『早く準備を・・・見つかったら終わりです。』
『みんなは、みんなはどうするの!?』
『あなたが生き延びることがみんなの願いだということを忘れないで。』
『行くぞ、ツナ!!』
リボーンにせかされてそこでバジルとも別れた。
泣きながら走った。
9代目が殺されるところを目の当たりにしたのだから。
そして自分はみんなを見捨てて逃げている。
「きゅ、9代目が殺されて・・・、他のみんなもどんどん殺されていって・・・、獄寺君もっ、バジル君も、・・・リボーンも・・・今生きてるのかも分からない・・・」
「・・・今あなたは何から逃げているんですか?」
「そ、それは・・・追ってくる・・・俺を殺そうとしてくる人たち・・・っから・・・うっ・・ひっ・・ぅ」
吐き気を抑えてか、手を口にあてて泣き崩れるツナを少し困ったように見ると、骸は優しくツナの頭をポンポンとたたいた。
「いくらでも泣いていいんですよ。・・・これからは泣いている暇さえもなくなるでしょうから・・・」
「うぅ・・・あうっ、うああぁぁぁぁっっっ・・・」
「泣き終わったら覚悟を決めてくださいね・・・」
ツナに聞こえないようにそう呟くと骸は疲れたように目を閉じた。
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