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Posted by なぎさ - 2008.03.03,Mon
まだアップするには量が足りない。。。
足りな~い(T.T)

ということで、続きが読みたいと言っていただけて嬉しかったので中途半端にアップアップv(単純なやつめ)
続きはまったく考えてません(笑顔)

ツナが十二単かナースかにゃんにゃん系かで悩んでいます(何の話だ)

それでは読んでやるよ、ふっ( ´-`)という方は下のリンクをクリッククリック☆




=========================



「・・・もう味方はいないぜ。」

山本は尻餅をついてあんぐりと口をあけている男を見据えた。
先程族長につきつけていた銃は少し離れたところに落ちている。
それに濡れてしまっているため、どのみち使い物にならないだろう


「少し・・・話を聞いてくれないか・・・?」

そのとき、族長が男に向かって弱々しく声をかけた。
男がキッと族長を睨む。

「今更おまえと話すことなど・・・」
「実はおまえの嫁になるはずだった女は・・・死んではいなかったんだ・・・」
「!?」
「私と祝儀をあげたのは、紛れもなくあいつだ。あいつに言われていたんだ・・・『私を死んだことにして欲しい』と・・・。おまえに・・・すっぱり自分のことを諦めてもらいたかったんだろう。自分はもう死んだのだから、新しい人を好きになって新しい生活を育んで欲しいと・・・。」


『私はあの人を裏切りました。あんなに愛してくださったのに・・・きっと世界中の誰よりも傷ついてる・・・だから・・・』
そう言って彼女は涙を流した。
『これ以上あの人に・・・苦しんで欲しくない。自分のせいだってことも十分承知しています。それでも・・・それでも足を止めることは出来なかったから・・・だから・・・お願い・・・』


「しかし、結局はおまえの憎しみがこのような結果を招いてしまったのだが・・・」
「ま・・・まさか・・・こいつは・・・」

男が山本の方を見る。

「私の孫・・・正真正銘あいつの血が流れている・・・時期族長候補だ。」
「そうか・・・俺はあいつの血が流れたヤツを殺そうとしてたんだな・・・それで・・・あいつは・・・」
「5年前に死んだよ。天寿を全うしてな。」
「あいつは・・・幸せそうだったか・・・?」
「ああ。最後までおまえのことを気にかけていたがな。」
「そうか・・・」

男はがくりとうなだれるとその場に膝をついた。
山本は祖母の死に際を思い出していた。

『武・・・強く・・・そして人のために生きなさい。私のように人を苦しませることはしてはいけない。誰か一人のために・・・あなたがついていけると思った誰か一人のために生きなさい・・・』
『ばあちゃん・・・』
『かわいい武・・・あなたなら・・・きっと・・・』

人の憎しみさえも凌駕する光になれるから・・・・・



「もう・・・疲れた・・・」
「ああ。ゆっくり休め。」

山本が立ち尽くす前で、チェルボの族長は撤退を決めたのだった。


「そっか・・・族長・・・か・・」

ツナはテントの裏で静かに溜め息をついた。
ずるずるとその場にしゃがみこむ。

「連れて行くわけにはいかないね。」





それから数時間後、ツナ達一行は族長のテント内にいた。
他のテントが根刮ぎやられた中で族長のテントは唯一無事だったからだ。
着替えをすましたツナ達は、モントーネにお別れを告げるために族長の前にいるのだった。

「このような形になって本当に申し訳ない。せっかく王子自ら来てくださったというのに・・・」
「いえ、いいんです。それに・・・本当は俺たちも復興の手伝いしなきゃいけない立場なのに・・・すみません。」
「いや、あなた達がいなかったら被害がどれだけ大きかったか。感謝してもしきれません。本当にありがとうございました。」

ツナは苦笑を返すと、ふと族長から少し離れて座っている山本が目に入った。
そういえばごたごたしていたが・・・首輪をつけたままだった。

「山本っ、ちょっといい?それはずすから・・・」

せっかく見つけた守護者だが・・・山本を連れて行くわけにはいかないだろう。
彼には時期族長という大きな役目がある。

「ああ、なんか守護者がなんたらとか言ってたっけ。これのおかげだよな、あの波も。」
「なっ・・・しゅ、守護者!?」

その時族長が慌てて立ち上がった。

「あ、はい。でもいいんです。また違う人を探しますから・・・」
「いや、武。彼らと行きなさい。」
「族長!?」
「今のボンゴレの状況を知っているだろう?一刻も早く守護者を収集して城を取り返す必要がある。いまここで力にならなくてどうする!それに・・・困ったときは力を出し合う・・・9代目との約束だ。今こそその約束を守るときだ。」
「え・・・で、でも時期族長って・・・」
「候補というだけだ。候補は武だけではないよ。」

そう言って族長は微笑んだ。
最有力候補というのは確かだが、ボンゴレを救うのに比べれば・・

「本当に・・・いいんですか?山本も・・・」
「私は是非連れて行ってやって欲しい。」
「俺もかまわないぜ。」

ニカッと笑った山本に向き直ると、ツナは深々と頭をさげた。

「ありがとう・・・」

じわりと目尻に涙が浮かぶ。
また・・・一歩近づいた。

「おいおい、だから王子がそう簡単に頭なんか下げるなって!」

ツナはふるふると頭を横に振ると、山本に笑顔を見せた。

「よろしくね、山本。」








「また人数が増えた・・・」

忌々しそうに雲雀が呟いた。
群れるのが嫌いな彼としては、仲間が増えていくほどにストレスもたまっていくのだった。

「まあまあそんなこと言わずによろしく頼むぜ、雲雀っ。」

雲雀の性格をまだよく知らない山本があっけらかんと笑う。
凪はふとツナの横顔をのぞき込みながら聞いた。

「ボス、次どこに行くの?」
「んー・・・キャバッローネに行くつもり。多分ここから一週間もかからないと思うよ。」
「キャバッローネ・・・?何しに行くの?」
「あそこの王に助けを求めに行く。ディーノさんなら・・・きっと助けてくれるから・・・・それに、なんか行かなきゃいけない気がするんだ。あっちの方向に・・・」

そう言ってツナは砂漠の遙かかなたを見た。
国はおろか、木一つも見えない。
しかし・・・その向こうに何かある気がする。
もしかしたら・・・守護者がいるのかもしれない。

「今は自分の勘しか信じれるものがないしね。」
「私たちも信じていいよ。」
「え・・・」

不意打ちを喰らってツナはまじまじと凪を見つめた。
真剣な瞳。
命でもなんでもかけると言ってくれた凪。
それなのに自分はどうして・・・・

「ごめん、そうだね。ありがとう凪。信用してるよ。」

凪はニッコリと笑うとツナの頬に軽く口付けた。

「え・・・って、ふえええぇぇぇっっっ!!??//////」
「信用してくれたお礼。」
「ちょっと君たち・・・何勝手に二人の世界に入ってるの?まさか僕のこと忘れたなんて言わせないよ・・・」
「はははっ、俺のことも信用してくれよな!」

騒がしい一行がキャバッローネに向かって歩を進める。
山本はふと後ろを振り返った。
小さくなったテント。
自分はあの中を抜け出して来たのだ。

『あなたがついていけると思った誰か一人のために生きなさい・・・』

山本は少しだけ微笑んだ。

「見つけたよ、ばあちゃん・・・」


***


「あれ・・・あそこに見えるのは国ですか?」

骸が汗を流しながら前方を指さした。
まる一日歩き詰めで凪が倒れたため、仕方なく骸が交代したという状況である。
しかし骸もふらふら・・・・もちろんツナ、顔には出していないが雲雀もふらふらだった。
山本だけが元気に先頭を歩いている。
さすが遊牧民・・・・という感じである。

「あれがキャバッローネ?」

雲雀がツナに尋ねた。

「いえ・・・違うと思います。あれは・・・」
「ポルポだな。」

山本が振り返って言った。
その顔から疲労の色は見えない。

「どうする?寄ってくか?」
「・・・寄ってこ。ちょっと・・・っていうかかなり疲れたし・・・」
「でも最近あの国なんか妙な噂聞くんだよなぁ・・・俺らが行ったときは別に何も問題はなかったけど・・・なんか違和感があったっていうか・・・」

ツナはちらりと外壁に囲まれたその国を見た。
ツナが前にキャバッローネに行った時は足があったが、今回は歩きである。
それに前回同様凪に食い尽くされて食料が底をつこうとしていた。
少々問題があるのだとしても、立ち寄らない訳にはいかなかった。
ポルポとは交遊がないため、ツナも立ち入るのは今回が初めてである。
しばらく歩いたのち、一行は不安を抱えながらも巨大な門の下にたどり着いたのだった。

「旅人か・・・この国に滞在を求めるのだな?」
「あ、はい。」
国に入る前に番兵に答える。
番兵は無表情にツナを見た。
「?」
「どうぞ。」


「・・・・・・・」

番兵は国に入っていく一行の背中を見送ると、静かに無線を取り出した。

「一人・・・・入りました。」


***


国の中に入ると、すぐに街が見えてきた。
小綺麗な建物がずらりと並んでいるが、人通りは少ないように感じる。

「・・・気に入りませんね・・・」
骸がポソリと呟いた。
眉をひそめてこちらに向けられる視線をうっとおしそうに見る。
道行く人の視線が・・・どうにもツナに注がれている気がしてならない。

「もしかして俺、見られてる?」
ツナが骸の服の袖をそっと握った。
心配そうに見上げてくる。
「とりあえず宿とるか。」
山本があたりを見渡しながら言った。
それが得策だろう。もう夕日が沈みかけていて、あたりは早くも暗くなり始めている。
一行は一番始めに見つけた小さな宿に足早に入ったのだった。


「いらっしゃ・・・っ!!」
入ってきた一行を見て、女将さんらしき人が目を丸くした。持っていたペンをぽろりと落とす。

「あの・・・一泊したいんですけど・・・」

女将さんは驚愕した表情のままツナを見つめた。
目が小さく、ずっしりとがたいのいいその人は、お世辞にも美人とは言えないが優しそうな雰囲気をしている。
その女将さんが冷や汗を流しながら自分を見つめている。

「・・・・?」
「悪いこた言わない、今すぐこの国を出な。」
「はい?」

女将さんは周りを気にしながら小声で話す。

「あんたみたいな若い子、見つかったら城に連れてかれちまうよ。
「城に連れて行かれる・・・?」

ガタァンッ

ツナが首を傾げるのと同時に後ろで骸が倒れた。

「え!ちょ、骸っ!」
ツナは慌てて骸に駆け寄った。すごい汗だ。

「すみません、ホントに一泊だけなので・・・部屋貸してください!」


***


「骸っ・・・骸っ、大丈夫?」
ツナは骸に肩を貸し、やっとの思いでベッドまで運んだ。
が、バランスを崩してそのままもつれ合ってベッドに倒れ込んでしまった。
「どわぁっ、骸っ重い重い重い!!」
骸の下敷きになったツナが悲鳴を上げる。
「・・・・・」
骸はやっとの思いで眼帯を取り出すと、ゆっくりと目を閉じた。

ザアアアァァァ

ツナの背に冷気が伝う。
凪はうっすら目をあけると、「ごめんね、ボス・・・」と呟いてそのまま眠ってしまった。
ツナは凪をベッドに転がすと上から布団をかけてやった。

「・・・・まったく、人騒がせなペアだね。」
雲雀がドアから入ってきて呟いた。
すでに深い眠りについてしまっている凪を見下ろす。
ツナは苦笑すると雲雀を見上げた。
「今のうちに・・・買い出しとか済ましちゃいましょうか。なんかヤな雰囲気の国だし・・・出来れば明日の朝早くに出発したいです。」
先ほどの女将さんの言動も気になる。
この国にはあまり長居しないほうがよさそうだ。

「そうだね。で、誰が行くの?」

ポンッ

爽やかな笑顔の山本が雲雀の肩をたたいた。
「行くか、雲雀。」
「はっ?何で僕がキミなんかと・・・」
「お願いします雲雀さん。俺、凪のそばにいたいし・・・あ、疲れてるんなら無理しなくてもいいですけど・・・」
「行ってくるよ。」
雲雀は即答すると山本を置いて部屋を出ていった。
山本もすぐにその後を追う。

静かになった部屋でツナはふぅと溜息をついた。
すごく疲れた。
瞼が鉛のように重い・・・・。
ツナはベッドに頭だけのせるような格好でうつらうつらしていたが、程なくしてそのまま眠りに落ちていった。


***


「ちょっと!いきなり何なんだい!」
「この宿に若い女が泊まっているだろう、出せ!」
「知らないね、出てっとくれ!」
「国にさからうのか?」
「ちょ、勝手にはい・・」


遠くで誰かが言い争っている声がする。
でも・・・身体が重いし、瞼も重くて起きられない・・・・
そのうちにドタドタと廊下をこちらに向かってくる音がしだした。
重い瞼をうっすらと開ける。
それとドアが勢いよく開けられるのが同時だった。
「!?」
さすがのツナも驚いて目を見開いた。
「な・・・なに・・・」
この国の兵たちのようだ。
ツナが立ち上がろうと腰を持ち上げるより早く、兵の一人がツナの後ろに回り込んだ。
そのまま布で口を塞がれる。
「んんっ!?」
視界がぶれる。

“す、睡眠薬・・・?”

抵抗する暇もなく、ツナの意識は薄れていった。
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