Posted by なぎさ - 2009.05.15,Fri
「恋人っ?恋人だって綱吉!!」
「はいそこ喜ばない!!責めてるってこと分かってますか!?」
顔を輝かせたツナに骸がすぐさまストップをかける。
分かってない…全然分かっていない…
骸が再び頭をかかえるのにも、相変わらずツナは気づかない。綱吉のほうは少し哀れみのこもった目で骸を見ていたが…
そんな三人だけのやりとりが続けられていたが、不意に部屋のドアが何の前触れもなしに開けられた。
「何朝から騒いでるの?」
部屋に入ってくるなり不機嫌そうに顔をしかめたのは、骸と同じ守護者の一人、雲雀恭弥。ノックくらいしろと視線だけで訴える骸には気づかないふりをして、雲雀はまっすぐにツナが座る椅子へと歩み寄った。
スプーンを口に含んだまま、ツナがきょとんと雲雀を見上げる。
と、次の瞬間、
「ひゃぁああっ!!」
ツナの悲鳴と共に、ツナが今の今まで座っていた椅子にトンファーが振り下ろされていた。ドガッという嫌な音と共に椅子が本来の原型など見る影もなく崩れ落ちる。
間一髪でツナを椅子から引きはがした綱吉がキッと無言で雲雀を睨んだ。
「あのねぇで僕が起こしに行ったのにいないとか、どういうことかな?」
「ごごごごごごめんなさい雲雀さん!!」
半泣きのツナが口にささったままであったスプーンをやっとこさ引き抜いて謝るが、そんな謝罪一言で機嫌が直る雲雀ではない。
「今晩たっぷりお仕置きしてあげるよ」
本気の目にツナがひぃっと小さく悲鳴をこぼす…が、その目は前に出てきた骸によってツナの視界から消えた。
「残念。ツナくんは今夜は僕と一緒に過ごすって先約があるんですよ」
「してないけど!?」
青くなったツナが綱吉の腕の中から叫ぶが、火花を散らした二人にはその必死の叫びも全く耳に入っていない。
あわあわしているツナと、冷静に二人を見る綱吉。
「…よし、行くぞツナ」
「ふぇ?」
間抜けな声を出したツナの手を引いて、できるだけ二人の視界に入らないように多少の注意を払いながら開いたままのドアから外に出る。案の定、双子が脱走したことに二人は気づいていない。綱吉は小さくため息をつくと、絨毯の敷き詰められた長い廊下を自室に向かって歩き出した。
「食事途中だったのに…」
名残惜しそうに今し方出てきたドアを振り返るツナに、綱吉は黄色い物体を差し出す。
「バナナ1本だけならカゴから盗んできたけど」
「つなよしぃ~~!!////」
瞬時に顔を輝かせたツナが綱吉に飛びつく。ツナはバナナを受け取るとその場で皮を剥いてかぶりつく。行儀悪いぞ、とたしなめれば、ツナはニコリと笑って綱吉にも食べかけのそれを差し出した。
「はい、綱吉もあーんっ」
「・・・・・」
…聞いちゃいない。
綱吉は苦笑すると差し出されたそれを一口だけもらう。
こんなんだからきっと骸にも叱られるんだろう。
程良く甘いそれを咀嚼しながら、綱吉は自室へ歩を進めるのを再開したのだった。
「はいそこ喜ばない!!責めてるってこと分かってますか!?」
顔を輝かせたツナに骸がすぐさまストップをかける。
分かってない…全然分かっていない…
骸が再び頭をかかえるのにも、相変わらずツナは気づかない。綱吉のほうは少し哀れみのこもった目で骸を見ていたが…
そんな三人だけのやりとりが続けられていたが、不意に部屋のドアが何の前触れもなしに開けられた。
「何朝から騒いでるの?」
部屋に入ってくるなり不機嫌そうに顔をしかめたのは、骸と同じ守護者の一人、雲雀恭弥。ノックくらいしろと視線だけで訴える骸には気づかないふりをして、雲雀はまっすぐにツナが座る椅子へと歩み寄った。
スプーンを口に含んだまま、ツナがきょとんと雲雀を見上げる。
と、次の瞬間、
「ひゃぁああっ!!」
ツナの悲鳴と共に、ツナが今の今まで座っていた椅子にトンファーが振り下ろされていた。ドガッという嫌な音と共に椅子が本来の原型など見る影もなく崩れ落ちる。
間一髪でツナを椅子から引きはがした綱吉がキッと無言で雲雀を睨んだ。
「あのねぇで僕が起こしに行ったのにいないとか、どういうことかな?」
「ごごごごごごめんなさい雲雀さん!!」
半泣きのツナが口にささったままであったスプーンをやっとこさ引き抜いて謝るが、そんな謝罪一言で機嫌が直る雲雀ではない。
「今晩たっぷりお仕置きしてあげるよ」
本気の目にツナがひぃっと小さく悲鳴をこぼす…が、その目は前に出てきた骸によってツナの視界から消えた。
「残念。ツナくんは今夜は僕と一緒に過ごすって先約があるんですよ」
「してないけど!?」
青くなったツナが綱吉の腕の中から叫ぶが、火花を散らした二人にはその必死の叫びも全く耳に入っていない。
あわあわしているツナと、冷静に二人を見る綱吉。
「…よし、行くぞツナ」
「ふぇ?」
間抜けな声を出したツナの手を引いて、できるだけ二人の視界に入らないように多少の注意を払いながら開いたままのドアから外に出る。案の定、双子が脱走したことに二人は気づいていない。綱吉は小さくため息をつくと、絨毯の敷き詰められた長い廊下を自室に向かって歩き出した。
「食事途中だったのに…」
名残惜しそうに今し方出てきたドアを振り返るツナに、綱吉は黄色い物体を差し出す。
「バナナ1本だけならカゴから盗んできたけど」
「つなよしぃ~~!!////」
瞬時に顔を輝かせたツナが綱吉に飛びつく。ツナはバナナを受け取るとその場で皮を剥いてかぶりつく。行儀悪いぞ、とたしなめれば、ツナはニコリと笑って綱吉にも食べかけのそれを差し出した。
「はい、綱吉もあーんっ」
「・・・・・」
…聞いちゃいない。
綱吉は苦笑すると差し出されたそれを一口だけもらう。
こんなんだからきっと骸にも叱られるんだろう。
程良く甘いそれを咀嚼しながら、綱吉は自室へ歩を進めるのを再開したのだった。
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