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Posted by なぎさ - 2010.08.19,Thu
「俺…なんでこんなところにいるんだ…?」

グリーンは誰もいない部屋の中、ベッドから起きあがって呆然としていた。
ケータイの時計を見れば午前7時10分。
そろそろ起きないと学校に遅刻する。

「…いやいやいや」

ゆるゆると首を振ってぐるりと辺りを見渡す。
どう見てもここはラブホだし、何より裸の自分がここで何をしていたかを物語っている。
更に、部屋に微かに漂う情事後の匂いが、自分が昨夜何をしていたのかを強制的に脳裏に蘇らせた。
そうだ、あの店で会った女の子と…

「あぁぁああああっっっ」

グリーンは奇声を発してベッドに突っ伏した。
誘われるがままにほいほい付いていき、促されるがままに抱いてしまった。
彼女が昨晩寝ていた場所に温もりは残っていない。
どうやらずいぶん前に出て行ってしまったようだ。
ベッドにダイブした体勢のままちらりと机に目を向ければ金が置いてあり…まぁ、要するに男の立つ瀬がないというやつだ。
グリーンはベッドから降りると風呂場へ向かった。
中は濡れていない。
シャワーも浴びずに帰ったのだろうか…あんなに汗をかいていたのに…。
そんなことを考えていたらまた身体が熱くなってきて、グリーンはシャワーの蛇口をひねった。
出てきたお湯は思っていたより温度が低かったが、たった今火照った身体を冷やすには丁度良い。
ジャグジー付きの湯船に心が揺れたが、このままでは学校に遅刻する。
軽く頭と身体を洗い、グリーンは早々とホテルを後にしたのだった。


***


「グリーン先輩おはよーございまーす!」
「おぉ、はよっす」

遅刻ギリギリで校門をくぐったグリーンは、後ろから聞こえてきた声の主を振り返った。

「グリーン先輩、もっと余裕を持って学校来なくちゃ駄目ですよ」
「おまえらもな、ヒビキ、コトネ」
「えへへへへ」
「えへへへへじゃないよコトネ!コトネが寝坊したから…」

仲良く走ってきた二人はグリーンを追い越し玄関へと飛び込む。
茶色がかった髪を二つに結んだのがコトネ。
黒色の髪につばを後ろにして帽子をかぶっているのがヒビキ。
2年であるグリーンと違い、二人は数ヶ月前にここに入学してきたばかりの1年である。

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